えっ? 俊夫さん?

意外な方向に話が変わって、なんて答えていいか分からなくなる。



「俺は俊夫経由でチケットもらったんだけど、東野も俊夫経由でもらったらしくて……そりゃぁ、隣の席にもなるよなぁ」



なるほど。

少しずつ、冷静になってきた。



「つまり、『偶然』一緒になった……と?」

「それ以外に、何があるんだ?」

沖野先生は動揺するでもなく、平然とそう言った。