旬SIDE


数学の時間にいなくなったから

俺は 放課後 あの場所へ向かった。

すると 木の上に座りもたれかかって

優しく微笑んで寝ていた。


その姿は 妖精のように美しく かわいらしい。

ゆるく2つ結びにされた髪は 風にたなびき、

肌の色は 雪のように白く、頬は桜色。

唇はきれいに染まった 紅色(くれない)

 
「うぅ~」

そんなことを思っていると 大きく欠伸びをして

パッチリこちらを見る


「あれ? 来たんだ。こんにちは、旬君」

意外にも真央はにっこり笑ってしゃべる。


それは さっきのような 不自然な笑みではなく

心からの笑みのように見える。

「2回目だね 会うの。」

「あぁ」

「探しに来てくれたの?」

「え・・・・いあ」

探しにきたつもりだけど

照れくさくていえない。