「そうなの。
じゃあ、男の子達は外に出て、女の子達は内に居るのね。
月の乙女達って素敵な名前ね。
一体どんな女の子達なのかしら。」


勝手な想像をして、少しはしゃいだような発言をするわたしを、見据えるようにしてしばらく見ていた皎は、ぽつり、と言いました。


「聞きたいか?」


「え?」


「月の乙女達の話を聞きたいか?」


突然、投げつけられた問いに反応できず、聞き返したわたしに、皎はもう一度尋ねてくれました。


「………ええ。
わたしが聞かせてもらっても良いのなら。」