クスリと笑いを混ぜ込みながら、わたしは言いました。


皎はそれに照れたように視線を外して言いました。


「身体を冷やすと良くなかったよな。
なのに、寒い思いをさせてしまってすまなかった。」


そんな言葉で謝る皎に、わたしは首を振って言いました。


「寒くなんてなかったわ。
ずっと貴方の腕の中に居たんだもの。
とても暖かかったわ。」


「………俺が暖かい?」


わたしの言葉に不審な表情を浮かべて問い返す皎に、わたしは頷く事で返答し、皎の手をとりました。