静かに語り終えた皎の口許を見るとはなしに見ていたわたしは続く沈黙に、この話の先は皎の口からはもう語られることはないのだということを悟りました。


「お友達、だったのね?」


そう、わたしが問いかけると皎は頷いて答えました。


「おとなしくて、言葉もそんなに多い方じゃなかったけど、一緒にいるとすごく気持ちの良い奴だったんだ。」


失ってしまった親友を惜しむ皎の気持ちが溢れて、わたしに流れてくるように感じるほどに伝わってくる皎の嘆きは深かったのです。