次にわたしが目を開いたときには、やはりそこには皎の姿はなく。


描きかけの絵がぱさりと置かれてあるのと。


大きく傾いたまま、静かにただ全てを照らし出しているだけの月と。


そうして。


厳しい雪の季節が到来する事を告げる遠雷の音。


それは窓の外からも。


わたしの内からも聞こえて来ていて。


これから始まる厳しい季節の到来を告げているのでした。


     雪待月 了