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パカ、開いた下駄箱から山盛りのハンカチ。



『また…』



あたしとマコトの出会いは、伝説になって。


あの下駄箱にハンカチを入れると恋が叶うってウワサが広まった、らしい。



『クス…』



思い返せば、あたしとマコトの出会いは衝撃だった。

(落ちたんだもんね…)


眩しくて手で影を作り、屋上を見上げた。



(――…ん?)



手を振る、アイツ。

太陽に反射した髪が、キラキラして。



『もう…なにしてんだか』


そのとき、びゅぅぅっ、風が吹いた。

強い風にハンカチがひらり。