『ちょっ…マコト…』



『ハナが誘ってんじゃん』


『なんにもしてないっ』



いつもの屋上、いつものあたしたち。



『……っや…』



だけど、前とは少し違う。
“マコト”と呼ぶようになったあたし。



『声。でてるよ?』



『……っ…ばかっ』



制服がシワになるって言ってるのに。



『――…っあん』



器用な指先は、あたしを追い立てる。



『もっとハナ知りたい』



『な――…』



『いいじゃんっ』



スッ、と手を入れるマコトは、子どものよう。


(あたしは必死なのにっ…)