『マコト先輩…』
雑誌を読んでいた先輩が、あたしを見た。
『よしっ。行くぞ』
『あの、先輩っ』
『さんきゅ。オーナー』
グイグイ引っ張られて、なにも言えなかった。
(あたしのバカぁ…)
『間に合ったな』
『……学校……』
『入るぞ』
『え、このカッコっ』
オーナーさんに借りた、セクシーすぎるワンピドレス。
『平気。似合ってる』
(そーゆう問題っ?)
『俺と歩くの嫌ってか?』
『ちがっ…』
クス、微笑むと片手を差し出した。
『あ、ありがと…』
そっと手を乗せると、あたしをリードするように校舎へ向かう先輩。