『これはあれだ。また連れてかないとな』



『どこにっ…』



ぎゃあぎゃあ騒ぎながら、マコト先輩に引っ張られる途中。



『マコトっ』



女の子が叫んだ。



『その子…なんなのっ?』


それまで穏やかだったマコト先輩の目が、鋭くなって。



『黙れ。ノンフェロモン』


『……へ?』



吐き捨てるように言った。
その日のうちに“フェロモン”情報は学校に知れ渡った、らしい。



『どこ…行くのっ』



『うるせードロんこ』



(力、強いよ…)



『あ……』




―Club.King―




『到着っ』