『吉沢って頭いいよな』



前川くんは優しいし、あたしのコトもよくわかってる。



『前川くんこそ、志望校、K大でしょ?』



『受かるかは別だよ』



『大丈夫。頑張ろうよ』



(なんだか新鮮。マコト先輩とはこんな話、しないしね…)



『吉沢、ここなんだけど』


『うん?問2?』



『あ…うん』



(しまった、あたしってば…)

前川くんのノートを覗きこみすぎちゃって、

困った様子の彼。



『ごめんね…えっと…』



『吉沢、さ…変わったよな』



『え…?』



『綺麗になったっつーか。なんつーか』



『あ…ありがと…』