「ないないない!!ないよ!!」



バンッと窓枠を叩く。
狐目のその人は笑顔で雨に打たれていた。




「な、何してるんですか」

「うーん。侵入?」




侵入者ああああああああああああ!!!???



「ウソです嘘デス」


アワアワしてる私を落ち着かせるように狐目の人はドードーと手を私に見せる。

「んなっ!!」


手を離してるのに!!落ちない!?



「驚くノハ後にシテ、中に入れてホシイです」

「あああ、はい、わかった」


ガチャンと窓枠に手をかけて開けると、雨の音が一層部屋に響いた。



狐目の人は一礼すると身軽に窓枠に足をかける。



「忘れテタ。手土産ダヨ」

「アレン!!!」



狐目の人は窓からアレンを引きずり部屋の中に入れた。



アレンは目を瞑っている。