「私、女だよ?」



そう言うとシエナは凍り付いたように固まった。

だ、だってさあ、シエナと私がキスって女の子同士でしょ?



それよりファーストキスが女の子とだなんて!!

いや、これはカウントにいれない!!だってシエナ女の子だし!!




「……アタシは、男よ?」

「………………あ」

「忘れてたでしょうあんた!!」




すっっっかり忘れてた!!

あんぐりと口を開けるとシエナがヘナヘナと座り込んだ。




「もういや、なんなのあんた」

「べ、別にいいじゃない。ある意味褒めてるのと一緒じゃない?男なの忘れちゃうくらい女の子みたいだって」




エヘヘと笑いながらシエナと視線を合わすために私もしゃがむ。