静かな廊下に私の声が響いたけれど、知らない!!

シエナが悪いんだっ



そう決めつけて私はシエナを睨み付けてから部屋の扉を閉めた。



パタンという音とともに訪れたのは静寂

月明かりだけの部屋が酷く寂しく感じてシエナがいた辺りの壁に手を添えた。




「今日は……ありがとう」



ボソリと呟いた言葉、シエナに聞こえたかな、気になって返事を待つけど何も聞こえない。



ベタリと壁に耳をつけて廊下の音を聞こうとする。



聞こえないーっ



………ガチャッ



「いやよ。条件ありで許してあげる」


扉があいて顔を見せたシエナ、シエナはニヤリと笑っていて、自分の今の状況を見られたことに私のあいた口が塞がらなかった。