全部わかってるキイチにアレンは肩の力を抜いて頷いた。



「マア頑張って下さい」

「頑張るよ。でさ」



アレンの提案もきっとわかってるだろうがアレンはキイチの行動始終見ながら言った。



「俺の影武者の護衛のほうに行ってくれないか。」

「お城にお仕事ナンテ何年ブリデショーか」




返事ついでにキイチはボソリと呟いた。



***


どれくらい眠っただろうか、下着とブラウスしか纏ってない自分の姿に言葉を失った。



部屋は灯りも消えて月明かりだけだった。




ベッドの下にはズボンやら上着やらの残骸、恐らくというより間違いなく私の洋服だ。




ソファーにかかっていたローブを羽織って辺りを見渡した。