「シンが走るから」

「お前が殺気出して追いかけて来たんだろ?」



ドア先で言い合う二人のやりとりが頭に響く。

シチーっ

この二人を静かにさせて!!



そう願うけれどシチは何故か帰り道全く見ていない。


「なんなのよアンタ!!君花に触らないでちょうだい」

「お前が言うなっ!!
それよりなんでお前がそれを言う!?」



さっきよりボリューム上げて言い合う二人、



「うるさい!!」



叫んでみたけど叫んだほうが頭痛い



「「ご、ごめんなさい」」



頭を下げて謝る二人に、ふうと息をついて背を向けた。



もう寝よう

寝たら気分もよくなるでしょう?