「あなたは?」
「僕はあんたの御守騎士のシチや」
んんん何で異世界に関西弁なんだ?
なんでもありか?
「シンもシエナもシチもみんな『シ』だね、名前」
私がそう言うとシンが私の方を見た。
「フィナンシェ国の騎士であることを示すために、騎士になったら『sh』の頭文字を付けられるんだ」
「だからシ以外にシェリーとかもいるのよ」
シエナがフフンと笑った。
「元の名前は?」
「秘密やで」
シチが言って皆頷いた。
なんかよくわかんなうけど、へえ、と相づちをうつ。
「で、三人が王子を守るの?」
「あなたを守るのよ」
シエナが「馬鹿ねえ」と私のオデコをつつく。