ええい。こんなことでウジウジ悩むなんて私らしくない!!


そうは思うが、いざこうして本人を目の前にするとどうしようもなくなる自分に嫌気がさした。



「……私も魔法が使えたらいいのに……」

「え?」



ボソリと呟いた私にシエナは目をキョトンとさせる。

「魔法を使ってシエナの心全部覗けたらいいのに」


・・・・・っておおおおい!!!!



何口に出してんの!?

言ってしまった恥ずかしさと惨めさに目には涙を浮かべながら、噴火してしまいそうに赤くなりながら顔を抑えてシエナを見た。


どんな表情をしているのかと思えば、

シエナはさっきと表情は同じで、呆れたように溜め息をついているくらい。


もっと反応しても良いようなぶっ飛んだ事を言ったのに、そんな反応で私まで平常に戻っていくようだった。