三才のクリスマスイブ、マンションの二階に住んでいた私は、煙突がないのにどうやってサンタクロースが家に来るのかと寝れずに考えていた。
サンタクロース待ちで寝れずじゃなかったこの頃の私に今でも笑えるのだけれど、
布団の中でうつむせになっていると、部屋の窓に人影がうつったのだ。それでさっきの疑問は弾けて無くなった。
サンタクロースだ!と。
飛び起きると窓に向かった。
ガラリと窓が開いて入って来たのは隣の家のお兄さん。
オイオイおいおい!!と。
おいおいとなったのだ、子供ながらに
新喜劇ごとく見事に転けたのだ。
『メリークリスマス』
そう笑顔でいった、中学生のお兄さんは、はい、と私にプレゼントを渡して窓をしめて帰っていった。