「寝ている間、苦しそうにしていたらしく、王子が待女に頼んで着替えさせたそうだ。」




はい、と渡された上着を受け取った。


「どうも」

「今待女をお呼び致しますか?」




出ていこうと背を向ける兵士。



「待って」




まだまだ聞きたいことたくさんあるの



ベッドから降りて上着を羽織ると兵士のもとにいった。



「アレンは?」

「王子は朝食をとりに食堂に行っています」

「私、昨日、アレンと何もなかったですよね」

「………なかったと思いますよ」



なに!?今の間!!




「大丈夫」



私を安心させるように兵士が真っ直ぐな眼差しで言ってくれた。

うん。大丈夫だよねυ




「名前、教えて下さい」

「シン。王子直属騎士の一番隊士です」