そうクロムに言われてシチは頭をポリポリとかいて視線を泳がせた。
そして、ボンッという爆発音に辺りが煙りに巻き込まれて、夜陰のため息が聞こえた。
煙りなのに煙たくはなく、すぐになくなってクロムは居なくなってしまった。
さすがバク
夜陰の巣だわ
「居なくなってませんよ。ここです」
例の三人が顔を見合わせて床を見た。
「猫だ。」
「ああ猫だな」
「猫ね」
確かにペットだ。
もう驚き疲れて、三人同時に盛大なため息が漏れた。
「全く、いつまでもココにはイラレナイよ。」
そう言って夜陰は階段を降りていく。どうやら結界がとけたらしい。
「いきましょう」
赤毛の猫も私達の足をすり抜けて夜陰の後についていった。
「魔法の理由教えてくれるんじゃなかったの!?」