急に叫び出した私に夜陰以外がポカーンとする。


わわ、わわわ、私の胸、触った!?


いや、掴んでる?


「ごめんナサイ」



夜陰を見上げると、夜陰はあの狐目で何一つ動じず私から手を話した。



「きゃっ」



そのせいで私はこけてしまったけど。



すぐに起き上がって胸を隠すように体を抱くとシンの後ろに逃げた。



「大丈夫か!?怪我してないか?」



どうやらシンは私の叫び声の理由を結界のことと思っているらしく顔を覗き込んで心配してくれた。



「怪我してたら言ってな、治さなあかんやろ?」

「大丈夫だよ2人共、なんともないから」



シチも心配してくれて笑顔を取り繕ってお礼を言うと、顔を前に向けた。

異様な光景を見るために。