「地下ダよ」

「地下?」



そう聞いて平屋の理由がわかった。

そうかそうか、お城並の塀があっても二階や三階がないのは地下に続いていたからか



「いつまで歩くんだよ」



シンもシエナも初めてなのか、どこか浮わついていて、シチが呆れたようにため息をはいた。



「ついたで」


シンやシエナに向けていた視線をシチが向いた方に向ける。



「バク……?」



・・・どんな地下やねーん

と、思わず心の中で突っ込んだ。


私達の目の前に、急に階段が現れたのだ。
学校の階段みたいに階段の幅は広く、白を基調としていたのが嘘のように、モダンな雰囲気に変わった。



木で作られた階段に、赤い絨毯のその階段。
少し先に踊場が見えて、天井には大きなシャンデリアが輝いている。



まるでオペラ座の怪人