「嘘、嘘嘘、またそんな冗談やめて、シエナ男みたいで嫌」


言って「あっ!!」と気付いた。
そっかわかった。私が凄く嫌だったのはシエナが男みたいだったから。

いつものシエナじゃなかったから。



「はぁー?あたしが男ですって?こっち向きなさいよ馬鹿女」

「無理」

「向きなさい!!」

「いや」

「向け!!」



グイッと顎を掴まれたと思ったら無理矢理シエナの方を向かされて、私の口にシエナが捩じ込むように舌を入れた。



シエナは今度、私を見ながらキスをする。

「んんっ」



シエナの熱っぽい眼差しがキツくて私はギュッと目を閉じた。


「やっ…シエナっ」


シエナの口付けに甘い声が漏れる、それに加え、シエナは「もっと」と囁いて、私の体のラインをなぞった。