「きーみーかー」


声のした方にすぐに顔を向ける。誰かなんてすぐにわかったけど。

ドアを勢いよく開けて現れたのはオカマ。



「勝手に入ってこないでよ」


キッと睨むとシエナは気にもとめずソファーまで歩いて来た。

そして当然のように私の隣に腰を下ろす。



「用があって来たのよ」

「さっさとその用済ませて帰ってよ」



シエナから視線をはずして裁縫に集中する。腕のボタンだけだから、すぐにおわるはず



耳だけシエナの声を聞こうと向けていたんだけど、次の瞬間全ての機能が停止した。


原因は右手の小指に感じた感覚。
指輪、だろうか?


見るとやっぱり小指に銀の細かい細工がしてある指輪がはまっていた。



ちょうどって、どうなのι