後悔しても、もう遅い。

どんより暗くなっていると、部屋にノックの音。

「誰? 母さん?」

「あの、ボクだけど…」

…彼の声だった。

慌てて扉を開けると、本当に彼がいた。

「どっどうして…ここに?」

「あの、親に聞いて、その…。あっ会いたかったから」

彼は少し頬を赤くして、言った。

動揺する気持ちを抑えて、彼を部屋の中に入れた。

「最近、全然会えないから、心配してたんだ」

「そっか…。ゴメン。学校の行事が忙しくってさ」

笑顔でウソをつく。…ご両親のことは言えない。

「もしかして…親に何か、言われた?」

「えっ?」