恋─…。


その低音は他の音を遮り
私の耳へ優しく届いた。
今まで聞いたどの低音よりも
心地良い響きだった。

漆黒の無造作の髪は
風に揺られて茜の空に
とても良く合っていた。

碧を思わせる黒の瞳は
何か決心したように
私を射抜いた。


ユ「どうした?ぼーっとして。」