「多分、間違ったのは。彼ら以外ですよ」


頭上からした声を眼で追うと、そこには二本の足と白のパンツがあった。


「純白か♪いいね♪」


「セクハラですか?学生議会に提起しますよ?」


その女生徒、『赤猫 茜子』は一つ溜め息を漏らした。


『彼女』の自分を見る眼がいつも困った子供を見るようなそれなのはどうしてなのだろう。


「冗談は置いといてですね」


「わかってるさ。君もなかなか哲学的な事を言うんだね?そうさ、敗者が間違っていたって言う定義は正しい。歴史は常に勝利者が作ってきたんだから」


おや?


例の『困った子供を見る』ような彼女の視線がきつくなった気がする。


「そういう事を言ってるんじゃありませんよ会長」


「……まだ君が僕を会長と呼んでくれるとはね。どうだろう赤猫君、君が【トライゾン】と名乗ってみたら」


「最悪な皮肉ありがとうございます」