それは一瞬のアイコンタクトだった。


たった、一瞬。


だがアイコンタクトとは言っても「コレをして欲しい」と言う確証はなかった。


今だってコレが正解かはわからない。けど。


結果として一瞬の隙は作った。


さぁ桃東先輩、あとはお願いしますっ!!


桃東先輩は迷わず缶に駆け出して、更に。


「【勇者】、時間だよっ!!」


桃東先輩が(授業中なのを忘れて)二つ名を叫ぶ。


そう。


桃東先輩が立てた作戦と呼ぶには稚拙過ぎる作戦。


『【勇者】を除いた四人で生徒会を止め、活路を作る』


ただそれだけ。


簡単な内容。だが異常な程に難しい作戦。


真乃枇杷が、特に。


だがそれさえも僕達はこなしてみせた。


この勝負、僕達の勝ちだ…っ!!