…童、貞?


挑発的に桃東先輩は手の平を仰しチョイチョイと手招いてみせる。


「…なるほどね♪いいよ#君を&【雷姫】を再起出来ないくらいグチャグチャに潰してあげよう」


ズドンと。まるで大砲でも発射されたような鈍い音。


それに浮き立つ芝生。


真乃枇杷が、消えた?


「夏樹君。右よ!」


え、右!?


振り向くと、うわぁ!?


真乃枇杷のハイキックが眼前を通り過ぎる。


「ほう#かわすのかいアレを♪」


何でこの人こんな嬉しそうなんだ!?


ハイキックを振り抜いて、更に続けて後ろ回し蹴りが僕を狙う。が。


「ほう♪」


「桃東先輩っ!?」


蹴りを受け止めたのは桃東先輩。


「ハハ#後輩を守ったか【雷姫】#♪」


笑いながら、続けて肘。拳。蹴りの嵐。


茜子の乱打とは威力も速度もまるで違う。


二人合わせても、防御で手一杯だ。


「夏樹君」