「そんなボロボロの状態でかい♪」


確かに、僕も同じ事を思った。


そんなボロボロの状態で何が出来ると言うんだ。


無傷の状態でやり合った前半でさえボロボロにやられたのに。


「まさか#【雷姫】&君は彼に何か期待をしているのかい#」


彼。そういう真乃枇杷は僕を見た。


え、僕なの?


「彼が『神奈河』の名を持つからなのかい##」


また、耳を刺す『神奈河』の名。


その名字に一体どれくらいの人間が踊らされてるんだろう?


「彼が『神奈河』だからと言って漫画や小説の中の主人公みたいに突然能力が覚醒するなんて考えてるんじゃないだろうね##」


…え?マジで?


そんなご都合主義はこんな現実でありえる訳ないじゃん?


「そんなのは非生産的な妄想だーー」


「ーーうるさいわね。とっとと、かかってきなよ童貞野郎」