茜子…。
力無く座る彼女の姿はあまりに痛々しい。
幼なじみとして、あっさり受け入れられる事ではない、が。
思い返す、茜子の言葉。
『君が選んだ道』
茜子だってこんな使い形でこの言葉を使った訳ではないだろう。
けれど。
「これで生徒会側のメンバーはアナタ一人になった」
そうだ。
生徒会に残ったのは真乃枇杷一人。
対して僕等は二人。
話を聞く分には二人では心許ない人数かもしれない。
けど人数では僕等に分がある。はず。
「君達二人で僕に勝てるとでも思ってるのかい##」
僕の楽観はやたらと余裕な真乃枇杷の空気の前にあっさりと霧散した。
だが。
「勝てると思ってるわよ?」
口角の血を拭い。桃東先輩は多少ある胸を張って自信を覗かせる。