「いえ、あの全く責任がないとは言わないですけど」


「つまり神奈河君」


トン。と、白く細い桃東先輩の人差し指が机を叩いた。


「あなたは、過失は私にある。そう言いたいんですね?」


なぜだ!?


「いえ、だからっ!?」


「つまり私が勝手に突然あなたの頭上でパンツを晒した痴女であって、むしろ突然そんなパンツを見せられたあなたは迷惑で被害者で、更に興奮も妄想もその夜の性的なおかずにもなりもしない粗末なパンツを見せた私はクズである。そう言いたいんですね?」


ひ、被害妄想だ…。


『マジかよ。あの美人のパンツだぜ?』


『男子でそんな素敵なおかずをおかずにしないだなんて…』


『俺、神奈河が女子に興味ない。って聞いたけど?』


周囲からそんな下劣な話し声が聞こえてくる。


僕が一体何をしたって言うんだ…。