よしきの目をじっと見つめてから、かほは正座に直した。
「今日付けで、正式に離婚が成立しました。
今まで見守ってくれてありがとう」
頭を下げ、誠意を込めて言うかほに
よしきは口元にだけ微かな笑みを浮かべ
「ん…お疲れさまでした」
とだけ言った。
「この離婚は私達の問題であって、たまたまよしきが居ただけのことで…
よしきの存在がなくても、同じ結果だったと思うから、責任感じたりしないでよ!」
よしきの重荷にならないよう配慮し、かほはそう付け足した。
本当は精一杯の作り笑顔と強がりだった…
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