その夜、かほはよしきに電話をした。
「会って話したいことがあるんだけど…
今からそっち行っていい?」
この時よしきは
かほが何を伝えに来るのか
気付いていたに違いない。
離婚に関して、決して無責任な言葉でそそのかしたり
急かしたりするような言葉は言わなかった。
立ち入り過ぎない程度のアドバイスや、愚痴を聞いてくれるよしきに
かほはいつも感謝していた。
だから、電話でではなく
ちゃんと会って、目を見て離婚したことを伝えたかった。
今までの感謝の気持ちを込めて・・・・・
だが、いざよしきを目の前にすると
緊張して、何からどう話そうか迷った。