かほは思い切って自分から、シャワーに立った。


顔を見ないようにして、努めて明るく

「シャワー浴びてくるねっ!!」



そうでもしないと、息が詰まりそうで

とても一緒にはいられなかった。


シャワーを浴び

備えつけのバスローブを着て出てくると


「よしきも入ったら?」

と軽く促した。



「ん…あぁ…うん」

緊張と動揺がみて取れた。



かほはよしきがシャワーに行くと


「ふぅ〜…」

とため息をついて、ソファーに座り

よしきが出てくるのをドキドキしながら待った。



ところがいつまでもシャワーの音は消えない・・・・・



かほは、一気に気疲れしたせいもあり

ベッドへ移動し、横になった。



間もなくシャワーの音が消え、よしきが出てきた。


しかし、よしきはベッドには近寄らず

ソファーに座ったまま、頭を抱えている。



《どうしたんだろう?》



やっぱり後悔しているんだろうか・・・・・



不安になり、かほは声を掛けた。


「どうしたの?

こっち来ないの?」


「ん?あぁ…」


よしきは覚悟を決めたように立ち上がると

かほの隣に体を滑り込ませた。