次の朝、いつものようにメールが届いた。


『昨日は嫌な思いさせてごめん……

僕に勇気が出るまで、待ってて欲しい。

やっぱり僕もかほが好きだし

正直求める気持ちはあるから…』


ホッとした・・・


『無理しなくていいから。

よしきが自然にそういう気持ちになるまで待ってるから』


そしてまた変わらぬやり取りに戻っていった。





それから幾日か経った土曜のこと―


待ち合わせをして、車に乗り込んだ途端・・・

思い切ったようによしきが言った。



「今日は遅くなってもいい?」



「・・・ん…」

動揺しながらかほは小さく頷いた。


車の中で二人は何故か無言だった。


行き先の予想はついていた。


とうとうこの日が来たんだ…

かほは思った。