危険な香りに酔いそうになっていたかほに

よしきは・・・・・




『…僕、そーゆートコ行ったことないから…

かほが車は嫌って言うなら、このままでいよう』



かほは拍子抜けした。

はしゃいだ自分がマヌケに思え

何よりも恥ずかしくてたまらなくなった。


《女の自分からあんなことを言うなんて…》


そう思うと頭に血が上った…


携帯を持つ手がわなわなと奮える。


なんてカッコ悪いのだろう…


かほは酷く傷ついた。


そしてとてもみじめな気持ちになった。


《後悔》の二文字が浮かび

いっそどこかに消えてしまいたかった。