保健室を出たら、すぐに見知った顔の人と出会った。


「よお、小春!!」


「あ、勇悟…!」


こいつは私の幼なじみの、高橋 勇悟(タカハシ ユウゴ)。

私と同じ普通科の、ちょっとうるさい奴である。


「どうしたんだよ小春、なんか慌てた様子みたいだけど……」


「えっ…」


さすがに、「さっき起きたら、先輩と一緒に寝てました。」なんて勇悟に言えるわけがない。


「あー、えーと…ジョギング?」


「嘘だろ。」


キッパリ言われて、勇悟は私の顔をジロジロ伺ってくる。