そう言って先輩は、さっき座っていた椅子にまた腰をかけた。


私はすかさずお皿にケーキを乗せて、先輩の前に置いた。


「曽根から…聞いたんだろ?写真の事…。」


「え……」


熊切先輩はケーキを口の中に入れながら、無表情でそう言ってきた。


「あの…はい、まあ…」


「あの人…お喋りだから…」


先輩はそう言って、ため息を一つついた。


「で、でも…先輩が学校辞めなくて良かったです!!」


「ただの噂だから…」


「噂でも、聞いた時は……」