「え、そんなのあたしに聞かないでよ!」


そう言ってから一瞬考えて、


「汚いいいいいいい!!」


神崎涼たちの背中に向かって叫んだ。


やめてえええ!!


後が怖いから!


ほら、もう数人こっち振り返ってるから!


「佳耶のバカー!やめてよ!」


あたしがそう言ったら佳耶はまた叫んだ。


「今から何するのかなああああああ!!?」


ああああああ・・・!!


あたし知らないから!


この方とは赤の他人だから!


だからこっち見ないで!


藤井南美の方は見ないでー!!


「佳耶のバカアァァ!!」


夕日が綺麗な空を見上げて思いっきり叫んだ。


『完璧』というような言葉が似合う茜色の空に見惚れて、しばらく上を向いていた。