「――――では次回までにここまで終わらせておくように。今日はここまで」
『今日はここまで』
その言葉だけが頭に入っていった。
やっと終わったー!
あいさつなんてお構いなし。
即座に後ろを向いて、流菜ちゃんに愚痴をこぼす。
「つまんないよー!」
そう言いながら流菜ちゃんの机をバンバン叩く。
「そうー?流菜は今の席、ちょっと楽しいかもー」
相変わらずのんびりとした口調の流菜ちゃん。
それは隣が楽しいお方だからでしょー!
「隣が真面目すぎるんだもん!ていうか見た目がやだ!」
隣がいないのをいいことに、あたしがきっぱり言った直後、
「隣、性格がありえないんですけど!!」
こめかみに血管を浮き出させた佳耶が来た。
「もうやだ!絶対かっこいいからって調子乗ってる!」
佳耶、神崎涼がかっこいいのは認めるの?
後が怖いから、あえて聞かないことにしておくけど・・・。
「流菜の隣の人は、頭赤いけど結構おもしろいよー」
・・・羨ましいよ、本当。