帰る途中、流菜ちゃんから聞いた神崎涼情報ををそのまんま佳耶に話した。
「・・・近くにいるだけで嫌。何かもう全て受け付けない」
佳耶は露骨に嫌そうな顔をした。
その噂は本当らしくて現に流菜ちゃんの友達が1人、神崎涼の元セフレなんだとか。
「遊びが激しすぎて、ついていけなくなったって言ってた」
って雑巾がけの時にポロっと流菜ちゃんがこぼした。
なんかそんな事聞いちゃうとあたしも神崎涼のこと嫌いになっちゃいそう。
神崎涼には悪いけど、何か汚れてる気がして。
「・・・まあ、佳耶・・・がんばって!」
それしか言葉が出てこなかった。
「南美ー・・・。あたしが言った事間違ってなかったじゃんー・・・」
そう言ってため息をついた。
「佳耶、ため息つくと幸せ逃げるよ」
「・・・もう見捨てられてるよ・・・」
そんなこんなで佳耶と別れて、家に帰った。
家に帰ってもすることがなくてゴロゴロしてた。
「あ!!」
ベッドの上で暇を持て余してた時、不意に思い出した。
「ローファー磨かなきゃ!」
ベッドから飛び起き、玄関へ行った。
気合でローファーを磨いた後も特にすることが見つからず、ずっと佳耶とメールをしていた。
そうして新学期1日目は終わった。