体育祭から1週間ちょっとが過ぎ、季節はもう9月の下旬。
「ねぇ、あたしトイレ行ってくるね」
「いってらっしゃーい」
休憩時間、佳耶と流菜ちゃんの元を離れてあたしはトイレに向かった。
「・・・いたた・・・」
昨日からきている生理。
毎回のことながら、凄くお腹が痛い。
トイレに入ると、メイクを直してる子が多数。
そして何と1人、金髪の子はコテで髪の毛を巻いていた。
・・・それは家でやってこようよ。
そう言いたいのをこらえ、1番奥の洋式トイレに入る。
歩くのがだるかったから、しばらく便器のふたを閉めてそこに座っていた。
個室の外にいる女の子達の声は丸聞こえ。
「そういえば、あたし昨日涼とさ~・・・」
なんて会話も、ばっちり耳に入ってくる。
ここにいる子はほとんどが神崎涼達と関係を持ってるんだな・・・。
・・・ていうか、大声でそんなこと言っちゃっていいの?
誰かに聞かれたりしないの?
例えば、ホラ、今のあたしみたいな人に。
あたしは知ってるから、全然大丈夫なんだけど。
そんな感じでトイレにいたのはいいんだけどさ・・・。
「だよねーっ!!超上手いよね!」
出るタイミングがなくなっちゃったしー!
絶対この子達あたしの存在忘れてるでしょ。