何でか物凄く気になって、目を凝らしてガン見する。
髪の毛は長い。
服は・・・何だろう。
白いワンピース・・・なのかな。
その子を囲んでいる派手な女の子達の友達とは、到底思えないんだけど。
そんな女の子達の周りで、神崎涼や尾崎君達はケータイをいじっていた。
何でそこにいるの?
この後もその子達といるの?
あたしには関係ないことだけど、そんなことまで気になってが仕方ない。
話し声は聞こえない。
だけど・・・。
「・・・ぁ・・・・・・」
今、神崎涼達が、話の輪に入った。
何を話してるんだろう。
「南美ー、早くー」
立ち止まっていたあたしを置いて、佳耶達は結構先の方にいた。
まだ見ていたい気持ちを抑え、あたしは佳耶と流菜ちゃんの元に走っていった。
この時のあたしには、これから来る困難など予測できるはずもなかった。
これからもしばらくは、この曖昧な関係が続くと思っていた。
あたしと、佳耶と、神崎涼。
曖昧だけど、ギリギリで平和な関係。
その関係が崩れていくなんて、考えもしなかったんだ。