「・・・ぅげっ・・・・・・」


思わず言葉が漏れる。


だけどこんな時に限って、何でだろう。


神崎涼や尾崎君は、デザートや飲みものなどが置いてあるカウンターの目の前を陣取っていて。


物を取りに来たりする時は、嫌でも顔を合わせなきゃいけなくなる。


「あたし何食べよー・・・」


「南美は何でもお腹に入るんじゃない?」


「ひどっ」


それでもカウンターに着たときは、なるべく彼らに顔を見せないように背を向けてたのに。


「お、ミスリレーの佳耶ちゃんじゃーん」


尾崎君が佳耶に話を振ったから・・・。


あたしも逃げるに逃げれなくなったじゃんかー!


「は?ミスって何」


当然佳耶は尾崎君に聞き返す。


「そのまんまだよ、リレーの女王」


「女王って・・・嬉しくないし」


佳耶は全然動じずに、お皿に食べ物を乗せていく。


か、かっこいい。


あたしはさりげなく神崎涼と尾崎君を見る。


神崎涼は相変わらずのダル着で。


尾崎君や周りの男子も、似たような格好をしていた。


そして、あたしが気になったのは、神崎涼の周りの・・・女の子。


露出し過ぎな服を着て、神崎涼の腕に自分の腕を絡めている。


更に、神崎涼のテーブルのすぐそばのテーブルにいる子も、慣れなれしく神崎涼に触ってるし。


デザートもらい合ったり、飲み物ももらい合ってるし。