「・・・あっつー」


ベッドの中でゴロゴロする毎日。


1日1日と日は過ぎていき、気付けば8月の中旬になっていた。


やったことと言えば、佳耶と流菜ちゃんと夏祭りに行ったくらい。


遊びに誘われたけど、どうしても気が乗らなかった。


だって今の状況の中でどんな顔をして会えばいいの。


花の女子高生がこんなのでいいのか、とつくづく思う。


補習最終日に以来、神崎涼には会っていない。


アドレスを交換したものの、連絡をすることもなく、来ることもなかった。


だって・・・ヤるための連絡網だもん。


それに、あたし勢いでセフレになっちゃったけど、まだ処女だよ?


何をどんなふうにするのかも分からない。


その時が来るのが、少し怖い。


「南美ー!学校行くわよーっ」


思いふけっていると、1階からお母さんの声がした。


・・・学校・・・・・・?


「ああああっ!忘れてたーっ」


学校へ行くと言っても、別に何かをやらかしたわけじゃない。


単なる三者面談。


何で夏休み中に三者面談なの?


と何度首をひねったことか。


面倒臭くも制服に着替え、お母さんと一緒に学校へ行った。


・・・夏の炎天下の空の下、女子高生がいい年したお母さんと2人で肩を並べて歩いてるって、どうなんだろう。


学校に着いても相変わらず暑いまま。


壁にくっついてるだけで、全く本来の役割を果たしていないエアコンを見ながらつぶやく。


「・・・エアコンあるならつけてよ・・・」