尾崎君は凄く話しやすい。


初めは大嫌いって思ってたけど、遊びが激しいところを見ないようにすれば結構いい人だと思う。


ただかっこいいだけじゃなくて、フレンドリーで関わりやすい。


・・・・・・神崎涼は?


不意に金髪のあの男が頭に浮かんできた。


気になるって言っても、ほとんど話したことがない。


それに尾崎君みたいにいっつもニコニコスマイル、なんて感じもしない。


どちらかと言えばクールなのかな・・・?


いや、でも『おはようございまんもす』だからな~・・・。


うーん、分からん。


流菜ちゃんと尾崎君の方に向けていた身体を、回転させて前に向ける。


そして頬杖をつきながら神崎涼の方を見た。


「・・・・・・・・・」


そこで繰り広げられていたもの。


いかにも仲良さそうに話してる2人の姿。


神崎涼と、佳耶。


佳耶はイスの背もたれに身体を預けながら、神崎涼の方を向いている。


神崎涼は相変わらずふんぞり返って、そして軽く佳耶の方に顔を向けていた。


神崎涼はわずかに口元を緩めながら、あたしの見たことのない表情で佳耶と話していた。


佳耶はどんな顔をして神崎涼と話してるの・・・?


知りたくて気になって、しかたがなかった。


ここからじゃ佳耶の顔が見えない。


でもきっと、嫌な顔はしてないんだよね・・・・・・?


美男美女の2人は並んでいるだけで絵になる。


しばらく2人から目を逸らすことができなかった。


あたしは今、どんな顔をしてるのかな・・・。