「じゃあ南美ちゃん、早速始めるよー。まず高校1年のここが・・・・・・」


参考書を片手に、流菜ちゃんが話し始めたときに不意に耳に入ってきた音。




バタバタバタバタ


「―――ハハ――ハ!――」




廊下の向こうの方から、なにかが近づいてきてるようだった。


それは静まった放課後の校舎にあまりにも不釣合いで。


思わず佳耶と流菜ちゃんと顔を合わせる。




ドタドタドタドタ!!


「―――てめ・・・ギャハハ――」




どうやら男子生徒のようだった。


思いっきり廊下を爆走してるみたいだけど・・・。


こんな時間に誰?


部活はまだやってるし、帰宅部の生徒達はもう帰ってるはずだし・・・。


そんなことを思ってる間にも、足音と声はどんどん近づいてくる。


・・・・・・ん?


この声聞き覚えがあるような・・・・・・っていうか、絶対・・・。


あたしが頭の中でうんぬん考えていたら、




ガツ―――――ン!!




物凄い音を立てて、図書室のドアが開いた。