あたしと佳耶が同時に流菜ちゃんの方を向く。


「南美ちゃん、英語は流菜にお任せあれ!まだ佳耶ちゃんみたいにパーフェクトじゃないけど・・・流菜が教える!教えてると頭に入るっていうし、ね!佳耶ちゃん、いい?」


「あ、うん全然いいよ。南美飲み込み遅いけど、根気強く頑張って!」


佳耶が流菜ちゃんにエールを送る。


・・・なんか余計な言葉がついてきた気がしたけど?


流菜ちゃんが先生かぁ~・・・なんだか新鮮。


その間、佳耶は久しぶりに自主勉強をするって言っていた。


そして早速、流菜講師との勉強が始まった。


「南美ちゃん、英語のどのへんが分かんないの?」


流菜ちゃんの質問に口を濁す。


どのへんっていうか・・・基礎基本はなんとなく流れでやってるけど・・・。


あえて言うなら長文読解と英作文かな・・・?


「うーんとね、全部あやふやだけど基礎基本の並べ替えとかはなんとかできる!長文読解と英作文は苦手ー・・・」


すると流菜ちゃんが早くも指摘。


「全部あやふやだと危ないかなー。長文読解とか英作文は基礎基本の応用だからね・・・。じゃあ全部潰していこっか!」


応用きたよー・・・。


数学と英語は積み上げ教科だからなぁ・・・。


・・・というか、


「『全部』って?」


どこからですか?


「んー、ざっと高1年の去年のところからかなぁ?」


物凄くかわいい笑顔で、物凄く恐ろしいことを口にした流菜ちゃん。


ええー・・・範囲広い・・・。


これも結構厳しいよね・・・。